京丹後市の100歳目前ご夫婦、長生きの秘訣「まごはやさしい」
タンパク質はこの卵で補っています。『や』は野菜、『さ』は魚、『し』はしいたけなどのきのこ、『い』はいも類。みそ汁に野菜やきのこ、いもを入れ、煮干しも加えますが、『さ』の焼き魚は別につけます」(世津子さん)
こうした世津子さんのアイデアで、食材がまんべんなく取り入れられている。
「100歳近くまで生きた私の父が『ようけ食いすぎたらあかん、わしは腹6分目』とよく言っていました。よう働いてしゃべっていると、食ったり飲んだりしているひまはないねぇ」(理代吉さん)
生活習慣病とは無縁の食生活のおかげで、理代吉さんの健康診断の数値は基準値内。ただ、おととし、腹部大動脈瘤が見つかる事態が起きた。
手術に踏み切ったのは、主治医の「理代吉さんの血管年齢は90代とは思えない若さなので、十分に可能」というひと言だった。退院してから寝たきりにならなかったのは、“ずっとバリバリ働きたい”という仕事への意欲だった。
次男の正彦さんが言う。
「じつは、お袋も’18年3月に突風にあおられて転び、脳内出血と左手の複雑骨折という大ケガを負っています。2カ月半、入院生活を送るも介護が必要にならなかったのは、仕事のおかげでしょう。