2020年3月5日 11:00
中之条町の人に聞くー病気防ぐ8千歩・20分早歩きはキツい?
早歩きした時間も分かる活動量計で自分の歩数を確認する町の人。
群馬県の北西部に位置する人口約1万5,000人の中之条町。この小さな町で行われている研究から生まれた歩き方が生活習慣病を予防し、健康寿命まで延ばすとして世界から注目を集め“中之条の奇跡”とまで呼ばれている。
研究を主導している東京都健康長寿医療センター研究所・社会参加と地域保健研究チーム専門副部長の青柳幸利先生が解説する。
「’00年から20年にわたって5,000人を超す人を対象に調査を行ってきました。その結果、1日8,000歩、うち20分間だけ早歩きをすると、さまざまな病気を予防できることがわかったのです」
毎日の歩数が2,000歩未満の人に比べて、8,000歩・20分の早歩きをする人は死因の上位を占める、がんの有病率が4分の1、心疾患が12分の1、脳卒中が15分の1に。生活習慣病の糖尿病や高血圧、動脈硬化の予防もできたという。
中之条研究では65歳以上の人に活動量計を身につけてもらい、1日の活動状況をモニタリングしているという。歩数だけをカウントする歩数計とは違い活動量計は、早歩きと同じ強度の運動時間や歩数を測定できるのが特徴で、中之条町では役場が無料で貸し出している。