「免疫を高めて病気を防ぐ」とは、医療費抑制の切り札になる
βグルカンは多糖類の一種で、Tレグをつくる腸内環境の餌になるだけでなく、それ自身が腸内細菌のバランスを改善し、それによって免疫バランスまで改善してくれるのです。サプリメントも市販されていますので、手軽に試すことができますよ。サプリメントの効果には懐疑的な向きもありますが、必要な栄養素を効率よく摂取するには有効だと思います。βグルカンにはきのこや海藻、大麦やパン酵母、黒酵母由来のものがあります」
サプリメントでもまだ、まどろっこしい!というせっかちな人には、こんな驚愕の方法もある。
「国内の5つの大学病院で『便移植療法』という方法が実施されています。これは若い人の理想的な腸内細菌を、便を移植することで自分の腸内に取り込むというもの。方法は簡単で、健康な人の便を生理食塩水に溶いてろ過し、内視鏡で移植するだけ。保険の利かない自由診療で、費用は約100万円程度ですが、それでも2年待ちだと聞いています」
とっぴな治療法な気もするが、それだけ腸内環境の整備と、それによるバランスのよい免疫力の向上が重要であることの証しか。
「免疫を高めて病気を防ぐという東洋医学的な発想を取り入れた、いわゆる統合医療は現在の医療のトレンドとなっています。