鎌田實先生に聞いた「自粛でこわばった心をほぐす5カ条」
「1日中座りっぱなしでニュースやワイドショーを見ていると、完全に『受け身の状態』になってしまいます。すると、知らず知らずのうちに、テレビから流れてくる情報に洗脳され、正しい判断力が奪われるようになるからです」
さらにこの状態が進行すると、無気力、無感動、無関心といった“アパシー(意欲低下)”が見られるように。
「認知症の前段階であるアパシーが現れると、心だけでなく身体機能や認知機能も衰えていく可能性がありますので非常に危険だといえます。そんなときは、口角を指で押し上げてもいいので、笑顔を作りましょう。表情筋を動かすだけでもセロトニンが分泌されてきます」
暗い話題ばかりのニュース番組は1日30分〜1時間程度にしておきたい。ただし同じテレビでも、お笑い番組やドラマ、クイズなど、脳に刺激のある番組を見るのはおススメだという。「映画やドラマを見て泣いたり笑ったりすると、感情が解き放たれるので、心の老化防止には有効です。涙にはストレスの原因になる物質を排出する効果がありますし、笑うことで、ウイルスを除去してくれるNK細胞が活性化されるという研究結果もあります」
また、巣ごもりによって内向的になってしまった心を活性化させるには、何か新しいことを始めるとよいとも。