2020年12月28日 11:00
医師が語る「チョコレート」の健康効果、心疾患対策にも
《チョコレートを食べると、心臓疾患の発症リスクが低下する》
先日、そんな興味深い調査結果がヨーロッパの学会誌で発表された。アメリカで行われたこの調査は、33万6,289人を約9年間にわたって追跡し、チョコレートの摂取頻度が週1回未満の人と週1回以上の人を比べて、冠動脈疾患の発症リスクを観察したもの。
その結果、週1回以上のグループのほうがリスクが8%低かったという。冠動脈疾患は、心筋梗塞や狭心症などを招く重篤なもの。私たちが大好きなおやつがそんな疾患の予防につながるなんて!
「健康のためにチョコレートを食べることは、私も日ごろから患者さんにおすすめしています。今回の調査では、チョコレートが心疾患の予防になるということが改めて立証された形です」
こう話すのは、栗原クリニック東京・日本橋の栗原毅院長だ。チョコレートの原料となるカカオには、ポリフェノール、ナトリウム、カリウム、食物繊維などの栄養が豊富に含まれている。
「主な働きに、血圧を安定させる、血糖値や中性脂肪を下げる効果、血管をしなやかにする作用、脳の活性化、抗ウイルス、歯周病予防、リラックス効果などが挙げられます」(栗原院長・以下同)