「苦しむ病気ワースト5」 3位COPDは溺れるような息苦しさ
と語る医師も。
「筋肉が衰えていく神経難病で、徐々に手足が動かなくなり、いずれ寝たきりになります。身体機能を奪われても、患者さんの意識がクリアであることが多く、精神的な苦痛が非常に強い。自力での呼吸が難しくなれば人工呼吸器 をつけることになりますが、一度装着すると、患者さんがはずしてと訴えても、“殺人”になってしまうため、医師がはずすことはできません。そのため、そもそも呼吸器を選ばない、つまり死を選ぶ人もいます。人工呼吸器の取り扱い方の議論のきっかけにもなってほしいです」(久住さん)
【第3位】COPD(慢性閉塞性肺疾患)、肺気腫
呼吸困難が一生続くというCOPD。その苦しさは「ずっと溺れているような感覚」といわれるほど。「禁煙である程度避けることができるので、患者さんはたばこを吸わなければよかったと後悔している」と、心身ともに苦しむようだ。
「別名『たばこ病』と呼ばれるCOPD。患者の8割は喫煙者で、喫煙量・期間が延びるほど発症しやすくなります。肺に続く空気の通り道が狭くなるので、ちょっとした歩行でも息切れを起こすように。悪化すると、つねに酸素ボンベが必要になることも」(尾崎さん)