認知症予防に役立つ食習慣、主食には「玄米や雑穀」推奨
長引く新型コロナの影響で、巣ごもり生活が続くと、加齢とともに心身の活力が低下する“フレイル”に陥りやすくなる。
「趣味のサークル活動や友人との集まりも控えるようになり、家にいてもやることがないという人も多いと思います。外出自粛などの感染予防はもちろん不可欠ですが、その一方で日常生活の極端な変化はフレイルだけでなく、認知症リスクまでも高めてしまうので注意が必要です」
そう語るのは、認知症予防が専門の医師で東北大学加齢医学研究所の瀧靖之教授。瀧教授はコロナの感染予防をしながらも、フレイルを防ぎ、認知症リスクを下げる「セルフトレーニング」を提唱している。
記憶力の衰えを「もう年だから忘れやすいのは仕方がない」と諦めてしまう人も少なくないが、それは大きな間違いだ。
「記憶をつかさどる海馬が活性化すれば、記憶力は高まってきます。脳の活性化に役立つのは神経細胞の栄養となるBDNF(脳由来神経栄養因子)で、これは加齢とともに減少し、脳の萎縮が進んでいる人ほど少ない傾向にありますが、年齢にかかわらず有酸素運動を行えばBDNFを増やすことができます。さらに、少し前までの“大人の脳は成長しない”という常識は、’11年に発表されたアメリカピッツバーグ大学の研究で覆されています。