医療機関から“長生き”の提言「地域の“健康格差”にも目を」
病気にならないためにも、健康診断は毎年必ず受けましょう。自治体が実施しているがん検診も定期的に受けるようにしてください。さらに、歯周病があると糖尿病にかかりやすくなる、食べ物をかむ力が衰えると認知機能が低下するという報告もあります。虫歯は放置せず、適切な治療を受けるようにしてください」
■出産後初期はなるべく母乳を与える
読者世代はすでに子育てを終えた人が多いが、母乳を与えることで母親自身の乳がんのリスクが低くなるほかにも、糖尿病や高血圧症など生活習慣病の予防につながるといったデータがあるという。
「完全母乳である必要はありません。母乳を少しでも与えることによって、母子ともにさまざまな疾患の予防につながることがわかっています」
■地域の経済状況や幼少期の環境にも目を向ける
国や地域によって「健康格差」が生じているが、個人の行動や心がけでは対処できない問題でもある。たとえば、欧米では厳しい受動喫煙の法規制があるが、日本ではまだ対策は不十分。健康体操を熱心に開催している自治体と、そうでもない地域もあるように、取り組みに差がある。
「これは自治体に向けての提言です。地域の住民が不健康のもととなっている問題にも目を向けて、社会全体で解決に取り組んでもらいたいという思いから、この項目をプラスしました。