「周囲に黙って生活を…」体調悪いのに受診しない人が増加中
新型コロナウイルス感染症対策分科会の尾身茂会長も「驚くことに」と発言(写真:時事通信)
政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会の尾身茂会長(71)は5月7日夜に行われた菅義偉首相(72)の記者会見で「驚くことに」と前置きしつつ、軽度の体調不良の人の7~10%が仕事や勉強で外に出ていることを指摘した。
尾身氏が発言の根拠とするのが、長崎県が提供している健康管理アプリ「N-CHAT(エヌチャット)」の利用状況だ。長崎県は昨年8月から企業や学校、病院、介護福祉施設などに無償でN-CHATの提供を開始。従業員がスマホから、体温に加え、「咳が出る」「呼吸がしにくい」「鼻水が出る」「喉が痛い」など15項目の症状を毎日入力することで、感染者の早期発見とクラスターを未然に防ぐ狙いがある。
「驚くことに、倦怠感、ちょっと体の、病院に行くほどではない、ちょっと具合が悪いというような体の不調ですよね。訴えている多くの人が、実はその調査によると、軽い症状がある人の7%から10%の人が、実は仕事あるいは勉強で外に出ているということが分かってきました」
実際に、医療の最前線で「尾身氏の指摘通りのことが起きている」