愛あるセレクトをしたいママのみかた

肺機能は20代を境に低下!免疫力も上げる“肺トレ”を医師が伝授

女性自身
肺機能は20代を境に低下!免疫力も上げる“肺トレ”を医師が伝授


続々登場する変異株に、まだまだ打てそうにないワクチン。「コロナから身を守るには“肺”を鍛えることが重要と語る小林先生に、臨床現場でも行われる「肺トレ」を教えてもらったーー。

「なかなか進まないワクチン接種。接種までの間、自分の身を守るには、免疫力を上げることが欠かせません。免疫力が高ければ、感染リスクや、重症化リスクを下げることができるのです」

そう語るのは、順天堂大学医学部教授の小林弘幸先生。小林先生によると、免疫力アップのカギを握っているのは、意外にも“肺”だという。

「肺で酸素を十分に取り込めないと、血中の酸素濃度が低下。足りない酸素を補うために呼吸の回数が増え、浅い呼吸になってしまいます。
じつはこの浅い呼吸が、免疫力を下げる原因となるのです」

ふだん何気なく繰り返している呼吸は「免疫」とどのような関係があるのだろうか。

「浅い呼吸は、自律神経の働きを乱します。自律神経のバランスが崩れると血流が滞るうえ、私たちの免疫細胞の7割が生息する腸の環境が悪化するのです。腸内環境が悪くなれば、当然そこにすむ免疫細胞の働きも低下してしまいます」

酸素の取り込みは、肺の中におよそ3億から6億個ある肺胞が行っている。この肺胞が壊れたり炎症をおこしたりすると、取り込める酸素の量が減少。恐ろしいことに、肺胞の機能は、健康な人でも20代から加齢とともに低下するという。特に喫煙者では、40代以降急激に衰えてしまうこともあるのだそう。

「壊れた肺胞そのものを復活させることはできませんが、呼吸の力を鍛えることで、血液に取り込む酸素の量を増やすことはできます。
具体的には、1回に吸う空気の量を増やし、正常な肺胞が取り込む酸素の量を増やせばいいのです」

■臨床現場でも行われる肺トレ

そこで今回、呼吸筋の柔軟性を高める小林流の「肺活トレーニング」を教えてもらった。呼吸筋を鍛えるトレーニングは、臨床の現場でも、肺の手術を受ける患者に対して行われているという。

【肺トレ時の呼吸法】

(1)リラックスした状態で3〜4秒かけて鼻から息を吸う。鎖骨の下あたりを触って、肺が膨らむのをチェック!
(2)6〜8秒かけて口からゆっくり息を吐く。

【肺トレ1】胸郭・横隔膜をゆるませる!「肋骨ゴシゴシ体操」

(1)胸を張って背筋を伸ばして立つ。
(2)両手で握りこぶしをつくり、肋骨を左右にゴシゴシと、側面に向かって30秒間「こする」。

【肺トレ2】胸郭全体をストレッチ!「胸郭トレーニング」

(1)足を肩幅に開きまっすぐ立つ。両手を頭上に伸ばして、手首を交差。
鼻から息を吸いながら腕を上へと伸ばす。
(2)手首を交差させたまま、口からゆっくりと息を吐きながら、体を右方向にゆっくり倒す。鼻から息を吸いながら、(1)の姿勢に戻す。左も同様に。左右5回ずつ。

【肺トレ3】横隔膜を鍛える!「風船トレーニング」

(1)背筋を伸ばして椅子に座り、口の前で手をしっかり組み、親指と人さし指の間の穴から大きく息を吸い込む。
(2)親指と人さし指でつくった穴に、思いきり息を吹き込む。息はしっかりと吐ききる。
5〜10回。

「手を風船に見立てて、息を吹き込むことで横隔膜を鍛えたり、胸郭をストレッチしたりすることで呼吸筋をしなやかにできます。すべてやっても3分ほど。無理のない範囲で1日1〜3セットほど行ってみてください」

肺トレをプチ習慣にして、コロナから身を守ろう!

提供元の記事

提供:

女性自身

この記事のキーワード