「夏バテ」より不調は深刻…「夏うつ」の見落としにご用心
放っておくと重度のうつ病に至る可能性もあるので、夏うつを疑ったら、早めに対処することが大切です」
夏うつを招く要因として“夏の5大ストレス”があるという。「日射」「暑さ」、クーラーや冷たい飲食物による「冷え」、室内と屋外の「寒暖差」、そして夏休みやお盆休みによって生活のリズムが変わる「環境の変化」の5つだ。
「私たちの体はストレスがかかると、緩和するためにタンパク質やビタミン、ミネラルの必要量が増加します。ところが夏は、暑さにより食欲が落ち、冷たいものの取りすぎによって胃腸のはたらきが低下します。そのため、口当たりのいい、そうめんやそばなど、糖質中心の食事になりがち。お肉などのタンパク質をはじめとした栄養不足に陥りやすいのです」
心の健康を保つには、幸せホルモン「セロトニン」などの神経伝達物質をスムーズに生成することが大切だという。
「例えば、セロトニンの生成には、タンパク質、ビタミンB群、鉄、マグネシウム、亜鉛、ビタミンDなどが深く関与しています。生理がある女性は、特に鉄欠乏にも注意が必要です。
貧血まで至らない鉄欠乏でも、心身に不調をきたしている場合が多いです」
そこで、奥平先生にストレスを軽減し、夏うつの予防・解消に効果的な食材の組み合わせを紹介してもらった。