2021年8月26日 06:00
腹八分目を感知して食べ過ぎ防止「満腹チェッカー」開発秘話
ベルトの裏に着いたセンサーがお腹の膨張具合を感知
“腹八分目を心がけて抑え気味に食べていたのに、なぜか後でお腹が苦しくなってしまった――”。
そんな、誰もが経験する食べ過ぎの失敗を繰り返さないために発明・開発されているのが、歩数計のようにベルトに装着すると、お腹の膨れぐあいから腹八分目を検出して、振動で知らせてくれる「満腹チェッカー」だ。
宮城県仙台市を中心に科学教育活動をおこなっているNPO法人「ナチュラルサイエンス」に所属する佐々木洋輔さん(東北電子専門学校2年)、井上晶成さん(東北大学工学部3年)、犬塚悠月さん(角川ドワンゴ学園N高校2年)の3人による試作品は、約20カ国の学生が参加する国際イノベーションコンテスト(iCAN)の国内予選で優勝し、日本代表に選ばれた。
目下、今年11月に行われる世界大会に向けて小型軽量化し、新たな機能を付け加えるなど、改良を重ねている状況だ。
開発のきっかけは「今度の大会、何作る?」「何か困っていることないですか?」「食べすぎちゃって太ってきたんだ」という、何気ない日常会話だったという。
「肥満は、日本人の死因の半数以上を占める『がん』『心疾患』『脳血管疾患』の原因にもなっているともいわれます」