認知症のプロフェッショナルのおやつは「きんかんとハーブティー」
「おやつというのは、脳に栄養やエネルギーを補充するだけでなく、口とあごを動かすことで脳を刺激しますので、脳の活性化に非常によい習慣です」
そう話すのは脳内科医で加藤プラチナクリニック院長の加藤俊徳先生。診療や執筆、研究といった長時間の座り仕事の合間には、必ずおやつを食べるという。
「いまの季節でしたら、きんかんは欠かせません。少しイライラするようなことがあったときはきんかんを丸ごと食べると、脳がすっきりします」
じつは加藤先生の生家には大きなきんかんの木があり、幼いころによく食べていたとか。
「子どものころに慣れ親しんだ食べ物には記憶を再生する効果があり、記憶力を活性化させるという点でも、私には大切な果物です」
ほかには、ドライフルーツのいちじくやくるみも常備品だとか。
「ドライフルーツ全般に言えることですが、噛むためにけっこうあごの力が必要。これが脳にとてもよいのです。くるみを含むナッツ類にはオメガ3脂肪酸が豊富。
オメガ3脂肪酸には、脳の機能を高め、加齢とともに低下する記憶力の低下を穏やかにしてくれる働きがあります。また私の故郷の新潟県の信濃川にはくるみの実がよく流れ着いていて、子どものころにそれを拾って食べた思い出があり、これまた私にとっては欠かせない食べ物なんです」
また、おやつと一緒に加藤先生がたしなんでいるのがハーブティー。ハーブの香りが脳を癒すとともに、活性化させるのだという。
パワースポットといわれる神社やお寺を巡りお参りするのも、脳にいい習慣のひとつ。静寂な神社やお寺の境内で自然のパワーを感じるだけで、脳は癒されるという。
「いま、多くの人が仕事や人間関係でストレスを抱えています。そんなときは家に閉じこもるのではなく、天気のよい日には、散歩に出て、近くのパワースポットといわれる神社やお寺を巡ってお参りするのはいかがでしょうか。日光を浴びて、風を肌に感じることは、日ごろ使いすぎて疲れている脳をとても癒してくれます。
またいまいる場所がパワースポットだと思うだけで、脳の感情系の分野が非常に活発になるんです」
静寂な神社やお寺の境内で自然のパワーを感じるだけで、どんどん脳は癒されるのだ。
お参りするときは、日ごろの感謝を神様・仏様に伝えることが大切。「神社にお参りしたときは、神様に願い事をするのもよいですが、まず日ごろの感謝を神様に伝えるようにしてください。感謝には人の脳の感受性を向上させる効果があるので、参拝した後には、よいひらめきが生まれることが多いはずです」
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