【美肌つくる食べ合わせ】腸内善玉菌を増やす「サバ缶味噌汁」
「腸活」ブーム以来、「菌」の存在は身近になってきたが、顔にも菌がいるなんて!!よい菌をバランスよく育てれば、肌はまだまだつやとハリを取り戻せるそう。腸から肌へ、「美しさのもと」を届けて健やかで明るい顔を目指そうーー!
「肌には1,000種類もの皮膚常在菌が存在し、その中に“美肌菌”と呼ばれる表皮ブドウ球菌があります。その表皮ブドウ球菌が、自ら肌を守るバリア機能を高めてくれるのです。また、うるおいをつくったり、悪さをする菌を抑えたり、肌の健康と美しさを保つためには欠かせない菌です」
そう語るのは、美肌菌に関する著書もある小林暁子先生。最近耳にする「美肌菌」。肌の美しさ、若々しさには、その美肌菌のバランスを整えることが必要不可欠だという。
「美肌菌は腸内環境と密接な関係にあるため、食事による体の内側からのケアも大事です」(小林先生)
美肌菌を増やすためには食事で腸内環境を整えることが必須。そこで、口腔と腸内フローラを専門とする歯科医師の下川穣先生が、肌の状態がみちがえる食べ方、食べ合わせを教えてくれた。
「美肌のカギは、なんといっても腸内細菌のバランス。腸内に存在する善玉菌のうち代表的なものは、乳酸菌、酪酸菌、ビフィズス菌、糖化菌といったもので、善玉菌が豊富な状態だと、血流がアップして栄養が肌まで届き、肌の上の美肌菌が育つ土壌ができます。そのため、善玉菌が喜ぶ食事をするのが一番。主食には、善玉菌のエサとなる食物繊維が豊富な玄米や雑穀米がオススメです。そして主菜は、圧倒的に魚。善玉菌の増殖を助けるため確実にとりたい成分の一つが“オメガ3脂肪酸”ですが、青魚や赤身の魚、サケなどに多く含まれます。そしてぜひ菌ケアのエースとして取り入れてほしい副菜が、納豆。イソフラボンは美肌効果に加え、心筋梗塞や脳卒中のリスクを軽減、血糖値の上昇も抑制します」(下川先生)
■“発酵食品”は+αの食材選びで善玉菌を増やす効果倍増
【納豆+めかぶ】忙しい朝も手間いらずで1日整う
水溶性食物繊維が豊富なめかぶなどの海藻と発酵食品の納豆を合わせる“めかぶ納豆”は混ぜるだけ。
喉越しもよくなり、朝食にも◎。調理が不要なので忙しい人も気軽に。
【味噌汁+具】“定番”をパワーアップさせる食材はこの3つ!〈+豆乳〉:水の代わりに豆乳で作ることで大豆に含まれるオリゴ糖をとることが可能。濃厚な味わいも楽しめる。
〈+サバ缶〉:オメガ3脂肪酸が豊富なサバの水煮缶でうま味も増し、時間のない朝も簡単。味噌やだしも少なめでOK。
〈+玉ねぎ〉:菌のエサになるオリゴ糖やビフィズス菌の活性を上げるポリフェノールが含まれ、ほかの食材と相性◎。
【ぬか床+きのこ】“そのまま調理”すれば菌と食物繊維で万能選手
食物繊維が豊富なきのこを、菌たっぷりのぬか床に漬けてWパワー。
エリンギやしめじ、しいたけなどがオススメ。ぬかのうま味が凝縮し、そのまま炒め物やチャーハンの具材に。
【甘酒+豆乳】甘味への満足感も腹持ちも兼ね備えた“スイーツ”飲料
甘酒と豆乳を同量ずつにした甘酒豆乳は、菌の宝庫。1日1杯であれば血糖値や体重にも影響を与えにくいとされており、適度な甘さと満腹感でおやつ代わりに。
■「やめられない食習慣」は腸にいい食材で「体が喜ぶ習慣に!」
【間食がやめられないなら】“キヌア”で食物繊維倍増
「母なる穀物」と呼ばれるキヌアは白米より10倍もの食物繊維が。クセのない味だからなんにでも混ぜるだけ。約10分ゆでたキヌアをヨーグルトに入れたりサラダにトッピングしたり。腹持ちよく腸にいい間食に変身!
【どうしても肉を食べるなら】牛肉より“ラム肉”がベスト
肉を食べたいときはオメガ3脂肪酸が豊富なラム肉がいい。
牛肉に含まれるオメガ6脂肪酸は現代の日本人の食生活ではとりすぎ傾向に。必要な栄養素ではあるが、とりすぎると腸内の悪玉菌が増えやすくなる場合がある。
【飲み物をとりすぎるなら】温度で効果が変わる“緑茶”を
実は「何度の水で煮出したかによって成分が変化する」緑茶。含まれるポリフェノールはビフィズス菌の活性を上げる成分なので、どんな効果が欲しいかで入れ方を分けて効果的に取り入れて。
〈0°C〉:水出しは免疫力強化に最適。水1リットルに茶葉約10〜15gを3時間以上おくのが理想的。夜に飲むのもOK。
〈100°C〉:熱湯で煮出した緑茶には免疫機能を整える働きがある。
熱湯で煮出すと2分ほどでできるので時短。
【小麦粉製品が大好きなら】“ぶどうやクランベリー”を
パン、うどん、パスタなど小麦粉製品に含まれるグルテンは、本来取り込んではいけない難消化の食べ物や菌や毒素までも体内に取り込むことが。ポリフェノールが多いぶどうやクランベリーを積極的にとると取り込むのを防げる。
「どんな人にもとってほしいのが味噌汁。発酵食品の味噌は、菌ケアができるスーパーフード。肌変化はもちろん、睡眠が深くなった、気持ちがポジティブになったなどの変化も現れるはずです」(下川先生)