ずっと痩せない人図鑑10 メンタル激弱属の“体重計命”さんは危険
自分がこれらの失敗タイプかどうか、考えてみよう。
誰よりも一生懸命頑張ってるのに全然痩せない。むしろリバウンドの繰り返しで太っていく!そんな悲鳴を上げているあなたに、16年間のリバウンドを乗り越え、1年で8キロ痩せた女性が減量の王道を伝授ーー。
「“ダイエット=食べないこと”だと信じていたら、16年間もリバウンドを繰り返して。私は“痩せないダイエッター”でした」
そう嘆くのは、人気インスタグラマーで『学校では教えてくれない「ダイエット」のこと』(ワン・パブリッシング)の著者、でぶみ・ゆうさんだ。2年前「人生最後のダイエット」を決意。痩せるための基礎知識を学んだという。
「それまでのダイエットは間違いだらけ。バランスよく食べるダイエットにしたら8キロの減量に成功しました。
今も楽々キープしています」(でぶみさん・以下同)
ダイエットに失敗する人にはいくつかのタイプが。
「1日に何回も体重をはかってはグラム単位の増減に落ち込む人や、食事を極端に減らして『今すぐ痩せたい』と言う人、『外食は絶対しない』と断言する人も。でも、ダイエットは長い目で取り組むのが◎なんです」
自分がこれらの失敗タイプかどうか、考えてみよう。当てはまるようなら食生活の見直しを。
■メンタル激弱属
【1】体重計が命
〈生態〉:体重計が大好物で、1日に何度も体重をはかる体重マニア。グラム単位の増減も見逃さず、メンタルがジェットコースターのように乱高下する特徴も。
〈対処法〉:体重は増減しながら減っていくので、はかるのは朝1回に。水分やむくみ、排便の状況などにも影響されるので、1カ月単位で傾向をつかもう。
【2】モデル至上主義
〈生態〉:細すぎるモデル体形を崇拝。そのあまり身長や年齢の違いに気づかないのが弱点。モデル体形になれない自分を卑下するのが日課。
〈対処法〉:自分に合った目標を。健康美ならBMI(※)22、スリム美ならBMI20がおすすめ。目標体重は身長(m)×身長(m)×22 か20で計算して。※BMI=体重(kg)÷{身長(m)×身長(m)}
■ガマン爆発属
【3】断食修行
〈生態〉:断食修行を繰り返す仙人タイプ。修行完結後、また増えていく体重に新たな修行を誓う。
「今すぐ痩せたい!」せっかち属の末裔との説も。
〈対処法〉:摂取カロリーが基礎代謝以下になると低燃費の痩せにくい体になって、リバウンドを繰り返すことに。バランスよく食べて、長い目で挑戦を。
【4】ご飯敵視
〈生態〉:「ご飯は敵!」がスローガンの反糖質連合。糖質不足からイライラして暴食に走る悪いクセがある。食べすぎた自分を嫌悪する習性あり。
〈対処法〉:糖質は敵ではない。ご飯なら1食120~150g、食パンは5枚切り1.5枚食べるほうが太りにくい。
ご飯代わりに焼き芋130gもおすすめ。
【5】無駄努力族
〈生態〉:「ダイエット=ガマン」が信条のストイック系。18時以降は食べない、毎日1時間以上運動など無謀なノルマを課すが、長続きしない。
〈対処法〉:ガマンは続かない。体重が減らないときは、食事を見直して摂取カロリーを減らすか、運動して消費カロリーを増やすか、楽なことから始めて。
【6】プロテイン信者
〈生態〉:サラダチキン、ゆで卵、豆腐……タンパク質と野菜しか食べない掟を守る。プロテイン飲料だけの過激種も。努力のわりに成果が出ない憤りを抱えがち。
〈対処法〉:糖質は脳のエネルギー。不足するとイライラして、食欲が爆発して、結果リバウンドすることに。タンパク質、脂質、炭水化物をバランスよく食べて。
■食欲に敗北属
【7】食だけが癒しの民
〈生態〉:「外食しちゃった」「運動できなかった」自己嫌悪がトレードマーク。どんなに疲れても食欲だけは減退せず、癒しの爆食を追い求める。
〈対処法〉:料理したり掃除したり働いたり、いつも頑張っている自分をほめて。疲れたら、とにかく休息を。バランスよい食事で、自分をいたわって。
【8】毎日満腹!
〈生態〉:「腹八分」の理想を掲げながら、糖質大好きで満腹まで食べないと気が済まない裏の顔を持つ。空腹をガマンするストレスが、さらなる食欲を呼び起こす。
〈対処法〉:豆腐そうめんやブランパンなどタンパク質豊富な低糖質食材をおかずとみなし、主食にもご飯やパンを。ボリューム大満点でおなかも心も満たされる。
【9】スイーツのしもべ
〈生態〉:誰もが認める食いしん坊。「甘いもののない人生なんて」が口癖。スイーツを見るとよだれが止まらず、偽ダイエッター疑惑も……。
〈対処法〉:食事に甘い系をプラス。
焼き芋はおやつではなく、主食にしよう。どうしても食べたいときは糖質オフなどヘルシースイーツを少しだけ。
【10】外食封印族
〈生態〉:「外食は暴飲暴食のもと」と断固拒絶。あとで「行きたかった~」と悶絶後悔する習慣あり。未練タラタラで家で暴食することも。
〈対処法〉:体脂肪を1kg増やすには、1日の消費カロリー+約7200kcal必要。1日食べすぎても急にドカンとは太れない。外食という心の栄養も大切。
「ダイエットに大切なのはPFCバランスです。摂取カロリーのうち、P(タンパク質)を13~20%、F(脂質)を20~30%、C(炭水化物)を50~65%にするのが理想です」
〇%と言われても……。
「ふだんは手秤を目安に考えます。おかずに肉や魚などタンパク質を手のひら1つ分。主食は炭水化物、握りこぶし1つ分。あとは両手のひら分の野菜やきのこ、海藻などの副菜があればOKです」
脂質はおかずに含まれるので気にしなくてよいが、豚バラ肉などは調理油を減らして調節する。毎食こんなに食べて痩せられるの?
「私はずっと“糖質は敵”だと思って、ご飯など主食は抜いていました。でもそれでは、ある程度まで痩せても減量停滞期が来て、ストレスに負けて暴食、そしてリバウンド!そうならないためには毎食糖質が必要なのです」
糖質は脳のエネルギーだという。糖質抜きで脳がエネルギー不足になると甘いものが欲しくなる。だから反動で爆食したり、手っ取り早くスイーツなどに手が伸びる。「甘党だから」「意志が弱いから」ではなく、脳の仕組みなのだ。
おすすめは1カ月に1キロ減量のペース。でぶみさん自身も8キロの減量に1年かかった。
「苦しい16年に比べたら、1年なんてあっという間。安定して痩せていく楽しいダイエットでした」