女性の約8割が気圧の変化からくる不調に悩まされているというデータも(写真:アフロ)
「今年は日によって気温が上下することが多いなか梅雨に突入したため、例年に比べて『天気痛』に悩まされている人が多いようです」
こう話すのは、日本で初めて「天気痛外来」を開設した医師の佐藤純先生だ。天気痛とは、気圧の急な変化に体がうまく順応できず、頭痛や吐き気、耳鳴り、めまいなどさまざまな不調をきたす症状のこと。今年、ウェザーニューズが行ったアンケートでは、女性の約8割が天気痛持ちであるというデータも出ている。
「天気痛の原因は、自律神経の乱れだと考えられています。特に更年期世代の女性はホルモンバランスが崩れる影響で自律神経が乱れやすく、天気痛が強く表れるケースが多いです」(佐藤先生、以下同)
本来、低気圧のときは副交感神経が優位になり、気分は落ち着くもの。しかし自律神経のコントロールがうまくいかないと、交感神経が活発なままとなり、血管が収縮することなどから痛みを生じるのだという。
「また、急激な気温の変化は、適度に汗をかけないという事態も招きます。体内の水分量は、不足しても多すぎても不調の原因となりますが、汗がかけないことから体内の水分量が多くなると、だるさや頭痛、耳鳴りやめまいなどの症状もひどくなりがちに。