老化防止、認知機能改善…タウリン豊富な「タコ」に期待される健康効果
「もともとタウリンは脳に不可欠な成分で、脳の発達を助け、疲労回復や目の疲れを取るなどの効果があることがわかっていました。ただし、『1日3~6g』という摂取の目安は、私たち日本人にはやや多いのではないかと考えます。『1日2g程度』を目安に摂取できればよいのではないでしょうか」
また、2g程度とはいえすべて栄養ドリンクから摂取しようとすると、カフェインや糖分などを含む製品もあるため、「取りすぎには注意が必要です」と加藤先生。
「タウリンはタコ、イカ、カキやホタテなど魚介類にも豊富に含まれています。たとえばタコ100gを食べれば、タウリン0.5gほどを摂取することができます」
加藤先生によれば、タコにはもう一つ老化防止に重要な成分が含まれているという。
「タウリンと同じく、脳の栄養素である『プラズマローゲン』をタコは多く含みます。このプラズマローゲンは、九州大学の研究で、摂取することで認知機能の改善がみられたという報告もあり、注目されているんです」
米国の先行研究では、アルツハイマー病の患者の脳はプラズマローゲンが減少していることを指摘しているものもあるそうだ。
「タコを適量食べることで、疲労回復や認知機能の改善が見込め、認知症予防の効果も期待できるのではないかと考えられます。