薬効低下や頭痛の原因にも…「水以外で薬を飲むこと」に潜むリスク
たとえば、解熱鎮痛剤の「アスピリン」をコーラや炭酸飲料で飲むと、胃の中のpH値が変わり、薬の効き目が遅くなることがある。あえてそのような飲料を選ぶメリットはないため、水で服用するのがおすすめだ。
持病を抱えていて、病院で処方されている薬がある人の場合は、いっそうの注意が必要となる。夏本番を前に、在宅時も外出中も水分補給をする機会が増えていく。今回は、市販薬、処方薬と飲料の「NG組み合わせ」について児島さんに教えてもらった。
「たとえば、血液をサラサラにする薬『ワルファリン』は、心筋梗塞や脳梗塞など血管系疾患を防ぐ目的で使われます。この薬は『ビタミンK』によって効果が大きく弱められてしまうため、ワルファリンを服用中の人はビタミンKを豊富に含む緑黄色野菜を搾った青汁などを飲むのは控えてください。
また、高血圧や狭心症の治療に用いられる『Ca拮抗薬』のうち、『ニフェジピン』や『ニソルジピン』『フェロジピン』『マニジピン』といった薬は、グレープフルーツジュースと一緒に服用すると、作用が増強するため、めまい・ふらつきといった低血圧の副作用が現れやすくなる恐れがあります」(児島さん、以下同)
熱中症対策でスポーツドリンクを頻繁に飲むという人も多いだろう。