共感呼ぶ91歳の心療内科医の言葉…大切なのは日常生活の小さな一歩「やれば、やる気は起きてくる」
「忘れる」ことが増えていくのは自然な現象。それを過度に気にしても仕方ありません。誰もが通る道として、私自身もほどよくつきあっていきたいと思います。ただ、年齢に関係なく、日ごろから衰えることへの予防策を講じることは大切です。
脳トレもいいですが、まずはからだをつくる食事面。たとえば、大豆製品はコレステロール、高脂血症値を下げることに役立つという研究結果もあり、ナットウキナーゼは血栓の防止によい働きをするようです。緑黄色野菜、オリーブオイル、青魚も、積極的に摂取しましょう。よく噛んで食べ、手先を動かし、適度な運動を。
私のクリニックでも、患者さんには、そのように養生についてお伝えしています。
そして、孤立せず社会との関わりを持つようにし、過去のことや心配事は、ほどよく忘れて、楽しいことや新しいことに挑戦します。一緒に実践するご友人がいると、 なおいいですね。できることをひとつずつ、はじめてみませんか?
■「やる気を出そう」を忘れる
<ダラダラしてしまうときは、小さなことに手をつけてみます。やれば、やる気が起きてきます>
「どうしてもやる気が出ない」と言う患者さんもおられます。
やる気を取り戻すには、できない自分を叱咤激励するよりも、日常生活の改善のほうがずっと大切です。