がん情報センター調査でも、がんによって退職・廃業した割合は19.8%。5人に1人が仕事を失ったと回答している。
「仕事を辞めたときにもらえる雇用保険の基本手当の受給はハローワークで申請しますが、退職前の2年間で、12カ月以上の被保険期間が必要です。
たとえば給与月額が30万円で45歳以上60歳未満の場合、基本手当は月額約18万円で、所定日数(90〜360日)受け取れます。
しかし、傷病手当金と同時に受給することはできません。受給期間を4年延長することができるので、延長手続きをしておけば、傷病手当金終了後に受給できます」
ただし「労働の意思および能力があること」が大前提で、がんの治療中で働けない人は対象外だ。
■自治体での検査でがんを早期に発見することが、いちばんお金がかからないこと
【日常生活で困った】
(7)抗がん剤で頭髪が抜けてしまいウイッグが必要に
乳房切除や、抗がん剤治療による脱毛など、女性にとっては精神的負担が大きい。
「脱毛を経験する人は全体の約20%。
ウイッグの使用期間は数カ月〜2年で、購入金額の中央値は3万8千円という調査があります」
“医療用ウイッグ”であっても、保険対象外であるため全額自己負担となる。