1時間以上手を洗う、ドアノブやつり革が触れない…女性の強迫性障害は、出産 子の独立が引き金に!
【加害恐怖】
他人に危害を加えてしまったのではないかという不安が、頭から離れない。
「人混みを歩いているときに、他人と体が触れてしまい、“大丈夫ですか?”と何度も何度も相手に確認を取る。また、自分が危害を与えたのではないかという加害恐怖から、警察に被害届が出ていないか確認を取る方もいます」
これら以外にも、左上の症例リストを参考に当てはまる症状があるかどうか、チェックしてみよう。
一方、玄関の鍵をかけたかどうか不安になることや、外出先で物に触れた後、指先を必ず消毒するといった行動などはよくあることで、単なる心配性や潔癖症のようにも思えるのだが……。
「心配性や潔癖症との違いは、日常生活に支障をきたしているかどうかです。『強迫性障害』の場合、同じことを1時間以上繰り返したりするので、会社に遅刻したり、手をずっと洗い続けることで、常に手荒れやあかぎれ状態のままで生活をする。症状が悪化すれば、不安と恐怖で外出できなくなり、家にひきこもるケースもあります。このように社会生活を著しく阻害してしまうのです」
さらに強迫性障害は家族を巻き込んでしまうケースも多いという。
「家族に過剰に手洗いや除菌を要求したり、特定の場所に触ることを禁じたりすることもあります」