ノロウイルス感染の危険、血液型O型の人はB型の10倍も!
2002年、感染症ジャーナルに掲載されたアン・M・ハトソン氏、ロバート・L・アトマー氏らの論文では、51人を被験者に、ノロウイルスを経口摂取させて感染の有無を調べている。
実験結果は、O型で感染しなかった確率はわずか4%だったが、B型は40%と10倍も感染率に開きがあった。A型で感染しなかった確率は22%、AB型は100%と感染者がいなかった。感染リスクはO型がもっとも高く、AB型がもっとも低いという結果だ。
「2005年の感染症学雑誌に掲載された、北海道立衛生研究所の論文によると、国内の小中学校で起きたノロウイルスの食中毒感染者らを調査したところAB型が、もっとも低い発症率でした」(久住さん、以下同)
いずれの調査でもAB型は感染リスクが低いという結果だが、まだ研究段階だからこそ、どんな血液型でも油断は大敵だ。
「症状は1日、2日で治るものの、4人に1人は体内にノロウイルスが残り、3週間ほど排せつが続くという研究結果があります。一度の感染で、周囲の人に広がる可能性があるので、誰もが対策を講じる必要があります」
感染経路は食べ物や、汚染された手で作られた料理などある。
■人の手に触れるところに潜んでいる可能性が大
「浅い海で育てられ、下水や生活排水からノロウイルスを取り込みやすいカキなどに代表される二枚貝が感染源となることが多いです。