新潟大学発表“女のメタボ腹”実は腹囲77cm以上で突然死リスクが増大
(石原先生、以下同)
石原先生がこう言うのは、日本人特有の理由があるからだそう。
「日本人には、欧米人とは異なり、いわゆる“痩せメタボ”の人が多くいます。痩せメタボとは、一見肥満には見えないけれども、内臓脂肪がしっかりある体形で、痩せメタボの人はメタボでない人に比べて糖尿病の発症リスクが2倍にもなるという研究結果があります」
ところが、糖尿病予備群の時点では血糖値が高くても、自覚症状が現れないため、検査をしない限り、認識されず、実際に発見されたときにはすでに状態が進行している場合が多い。
■血管がボロボロになり心筋梗塞や脳卒中も
腹囲などの見た目でわかる体形だと注意を促しやすいのだが、痩せメタボだと見落とされることもある。それゆえ、重篤な心血管疾患のリスクがあっても気づきにくいというわけだ。「腹囲77cm基準」は、こうした疾患のリスクの見逃しが45%程度まで下がると報告されている。
「痩せメタボの人に共通するのは、運動不足で栄養が偏っていることです。若い女性でも痩せメタボの人は案外多く、彼らに食事の内容を聞くと、甘い菓子パンや甘い飲み物が食事代わりになっているなどで、糖分、脂質の摂取過多が気になります」