熱中症保険に加入する人が増えていますが、はたして治療に必要でしょうか
今年も猛暑が予想されるので、不安な気持ちはわかります。
■安い保険料でも保険会社は損しないように設計されて
ですが、保険の本質は自分の支払い能力を超える事態に備えることだと思います。仮に大黒柱が亡くなったら、今の貯蓄では子どもの教育費がまかなえないから死亡保険に加入する、などです。熱中症保険は保険の本質からずれている気がします。熱中症の治療費を払えない人はあまりいないでしょう。
最近はスマホアプリで簡単に安く加入できる保険がたくさんあります。アウトドア、ゴルフ、スキー・スノボなど、どれも100~300円という安い保険料のため、「それくらいなら加入したほうが安心」と思う人が多いのでしょう。
ただ保険に加入しても、病気や事故に遭わないわけではありません。
万が一の際に保険金が下りるだけ。保険が解決してくれるのはお金の問題だけなのです。
加入を検討する際はまず、お金の心配が必要かを考えましょう。
次に、なぜ保険料が安いのかも考えてください。保険会社は決して損はしないように保険を設計しています。つまり、安い保険料でも保険会社が損しないほど、保険金を支払う事例が少ないのです。 先述の熱中症による救急搬送9万人超も日本人全体の0.75%。