熱中症と勘違いしやすい“夏の脳梗塞”見分けるポイントを医師が解説
特に高齢者の中には、夜中にトイレに行きたくないという理由で、飲みたくないという人もいますが、トイレに行くということは、水分が足りている、というサイン。トイレに行く回数は脱水になっているかの目安にもなります。また、ふだんより血圧が低い場合も、脱水の可能性があるので要注意です」
■発症から治療までのデッドラインは4時間半…
軽い熱中症の場合は水分や塩分をとり、体を冷やして、涼しい場所で体を休めることが推奨される。しかし、脳梗塞の場合は、即何らかの処置をしないといけない場合が多いため、まずは、熱中症か脳梗塞かを見分けることが重要だ。では、症状が現れたときには、どのように見分ければよいのだろうか。
「頭痛や目まい、ふらつきや吐き気などの熱中症の症状に加え、片側の手足に何らかの症状がある、表情に左右差が出ているなど、顔や腕に麻痺がある場合は、脳梗塞を疑います。
口や眉毛などの片側だけがゆがんだり、片方の腕だけ力が入らなかったり、水を口に含んでもうまく飲み込めずにこぼれ落ちてしまうことも。このような症状は熱中症には見られません。
決定的な点は手足のしびれや脱力。片側だけに麻痺が起こっている状態であれば、脳梗塞の可能性が高いでしょう。