「冬の月曜日の朝」は心筋梗塞が増える!? 医師が教える突然死防ぐ「体内時計」の整え方
このリズムは1日(24時間)、1週間(7日)、1カ月(約30日)、季節(約3カ月)といった一定の周期があることがわかっています」(大塚先生、以下同)
ふだんの生活の中で自分の「体内時計」を意識している人は多くはないだろう。
しかし実は、「体内時計」はしっかりと私たちの遺伝子に組み込まれているもので、私たちの健康と大いに関係している。
それゆえ、その周期の乱れによる悪影響が明確に現れるのが、「冬」の「月曜日」の「朝」で、このタイミングで心筋梗塞や脳梗塞といった重篤な血管疾患が急増するというのだ。
■週末にズレた生活リズムを戻すために無理が生じる
冬に血管疾患が増える原因にはヒートショックが挙げられる。
空気の暖かいところから、寒い場所に移動して血管が急に収縮することで、心筋梗塞や脳梗塞による死亡率が上がる。
月曜日は週末の間にズレた生活のリズムを戻すために無理が生じて狭心症が発生しやすい。朝は、副交感神経から交感神経への入れ替わりが行われるため、急速に血液が流れ始めて心筋梗塞や脳梗塞、くも膜下出血、不整脈などが発症しやすくなる。
直接の原因は、血管壁の弾力低下や血流の悪化などにあるが、環境によるショックに体が対応しきれない状態になりやすいのが、これらの時間帯というわけだ。