“風邪やインフル対策につながる”意外すぎる行動10選《ロックよりモーツァルトを聴く、靴下は座らず立ってはく…》
(写真:polkadot/PIXTA)
今年の冬はインフルエンザが猛威をふるっており、14週連続で感染者数増加を更新中だ。
「今の季節、“ジグザグ天気”といって気温の上下が激しくなっています。これが自律神経の乱れを招いているのですが、さらに冬は日照時間が短く、より自律神経が整いにくい。そのため免疫力も低下しやすく、風邪やインフルエンザが流行しやすくなるのです」
こう話すのは、『「免疫力が強い人」の習慣、ぜんぶ集めました。』(青春出版社)の著者である「そのだ内科糖尿病・甲状腺クリニック」副院長、工藤孝文先生。
■自律神経が乱れると免疫力も低下する
さらに更年期世代の女性は、ホルモンバランスの乱れからいっそう、自律神経が乱れやすい年代でもあるという。更年期の女性のなかには、疲れがとれない、いつも眠い、皮膚のかゆみが治りにくくなったなど、明らかに免疫力が低下しているとうかがえる症状を訴える人が少なくない。
コロナ禍以降、毎年さまざまな感染症が流行しているが、その理由を工藤先生はこう説明する。
「コロナ禍を経て、テレワークが増えたことなどを背景に、外出が減っています。これが日本人の免疫力低下や感染症の流行と関係があると考えています」
とくに工藤先生が患者さんを診て感じているのが、「日光を浴びる時間が減っている」ということ。
「日光、とくに朝日を浴びると、私たちの体内で幸せホルモンと呼ばれるセロトニンが作られます。昼間に作られたセロトニンは夜になると睡眠ホルモンのメラトニンに合成されるのですが、外出が減ったことで日光を浴びる機会も減り、メラトニンが生成されずに睡眠のサイクルが狂ってしまっている人が多いように感じています」(工藤先生、以下同)
寒い冬は、ますます屋内に引きこもりがちになる。加えて、寝る直前までスマホを見る習慣も、メラトニン分泌が抑制されて睡眠に悪影響を及ぼすという。
「基本的に規則正しい生活習慣を送ってほしいのですが、食事や運動だけでなく、考え方や時間の使い方など、免疫力を上げるためにできることはいろいろあります」
そこで、免疫力を上げて、インフル撃退力を向上させるためのクイズを工藤先生に提案してもらった。週末の過ごし方、靴下のはき方、聴く音楽など、ふだんの思考や行動習慣で、免疫力には差がでてくる。ぜひ、クイズを解きながら、楽しく免疫力を高めよう。
【Q1】寒い季節の晩酌にいいのは?湯豆腐に熱燗 or チーズにワイン
日本酒に含まれるグルコサミンとアミノ酸が免疫細胞であるNK細胞を活性化。一緒に食べるなら免疫細胞の材料となるタンパク質とイソフラボンが豊富な豆腐が◎
答え:湯豆腐に熱燗
【Q2】靴下をはくときは?けがしないように座る or バランスを保てなくても立つ
片足立ちの姿勢で靴下をはくことで「第二の心臓」ともいわれるふくらはぎをしっかり動かすことができる。毛細血管の隅々まで血液が行き渡り免疫細胞も活発に。
答え:バランスを保てなくても立つ
【Q3】重点的に鍛えるなら?上半身 or 下半身
筋肉がしっかり動いて血流が促されると、免疫細胞を活性化させるホルモンが分泌される。筋肉量が最も多い、お尻から太ももにかけての下半身をスクワットで鍛えるのが効率的。
答え:下半身
【Q4】映画を見るなら?ホラー映画 or コメディ映画
ホラー映画は心臓がドキドキして、交感神経が優位になり自律神経も乱れがち。いっぽうで、コメディで大笑いすると、免疫力が向上しがんになりにくいという研究結果もある。
答え:コメディ映画
【Q5】便秘解消のために食べるべき食材は?海藻とらっきょう or きのこと豆
便秘が続くと、悪玉菌が有害物質を作り出し免疫力も落ちる。
きのこと豆は不溶性食物繊維で、腸の中で水分を吸い便のかさを増すが硬くなってしまう危険性も。便秘解消には、余分な糖質や脂質を包み込んで排出するのに働く水溶性食物繊維の海藻やらっきょうを選ぼう。
答え:海藻とらっきょう
【Q6】音楽を聴くなら?ロック or モーツァルト
モーツァルトの曲には川のせせらぎや鳥のさえずりと同様に「1/fゆらぎ」という気持ちをリラックスさせる効果がある。副交感神経が優位になることで免疫力が強化できるが、激しい曲調のハードロックは反対に交感神経が優位になる可能性も。
答え:モーツァルト
【Q7】ヨーグルトを食べるのにベストなタイミングは?朝食の前 or 朝食の後
食べるタイミングで乳酸菌の働き具合が変わってくる。朝食前は乳酸菌が胃酸の攻撃を受けて死んでしまうが、食後なら胃酸が薄まっているので、生きたまま腸まで乳酸菌が届く。
答え:朝食の後
【Q8】おやつを食べるのにベストなタイミングは?午前10時 or 午後3時
働きづめの午後は、交感神経が優位になって自律神経が乱れがち。一息つくことで副交感神経を優位にしよう。
午後3時は体が糖分を吸収しにくい時間なので太りにくい。
答え:午後3時
【Q9】疲れがたまった週末の過ごし方は?緑の多い公園へ行く or 家でまったり
忙しくて疲れがたまっていると、たまの休みは家でまったりしがちだが、免疫力向上の観点では、外で自然と触れ合うことがおすすめ。英国のエクセター大学による研究では自然の中で20~30分過ごすとストレスが軽減されるという結果が報告されている。余暇の時間を使って自然の力でリフレッシュしよう。
答え:緑の多い公園へ行く
【Q10】欲しいものがあったら?衝動買い or 慎重に考える
衝動買いのリスクは感情的なアップダウンが激しいこと。買うときは盛り上がり、必要以上に交感神経が刺激されると、自律神経が乱れる。その後、買ったものを後悔し落ち込んでしまったときは、より一層、免疫作用の働きが落ちる。その点慎重派のほうが安定的。
答え:慎重に考える