天然由来・植物性だから安全? スキンケアを科学の視点で考える
化学が専門の工学博士が「美しさ」を徹底分析科学の知見からスキンケアなどを分析し、一般に向けてコラムのように読みやすい形で解説している新刊『美容の科学-「美しさ」はどのようにつくられるか』が晶文社から発売中である。四六判並製、248ページ、価格は1,870円(税込)となっている。
著者は化学系ベンチャー・FILTOM(フィルトム)研究所長の尾池哲郎(おいけてつろう)氏で、工学博士で化学が専門。非加熱化粧品やプレバイオティクス化粧品、生サプリメントなどの美容・化粧品を開発している。
具体的なスキンケアやニセ美容の見分け方も医学や薬学の観点から美容を解説する専門家は珍しくないが、化学の観点で解説を試みる専門家はあまりいない。化学は「物事の根本的な仕組み」の解明が本領であり、新刊では美容にまつわるさまざまなテーマを科学、特に化学や工学の視点で考え、掘り下げている。
たとえば、きめ細かい肌は憧れの的だが、肌がきめ細かいとはどういうことなのだろうか。肌にツヤがあることは長所とされるが、テカリは避けたい。
その違いは何なのだろうか。そのほか、透明感などの曖昧なまま美容の常識となっている基本要素を解説する。