花王の研究所がキューティクルの代わりに髪を守る新しいヘアケア素材を開発
高耐久性の新しいハイドロゲルを開発花王株式会社ヘアケア研究所・マテリアルサイエンス研究所・解析科学研究所は10月26日、ダメージを受けやすいキューティクルに代わる新しいヘアケア素材を開発したと発表した。そのヘアケア素材とはハイドロゲルの新素材で、現在はトリートメントに応用されているという。
花王では、“疑似キューティクル”となるような高耐久性と高潤滑性を持つ新素材の開発を目指し、ツルツル滑る機能があり、化粧品の感触調整などにも使用されるハイドロゲルに着目した。ハイドロゲルとは水を含んだ高分子物質の総称だ。
しかしこのハイドロゲルの多くは摩擦に弱く洗髪で流れてしまう。そこで研究所では、耐久性に優れた新しいハイドロゲルを開発しようと、ハイドロゲルに化粧品の感触調整材として使用されるポリエチレングリコールを加える方法を見出した。
検証で高耐久性・高潤滑性を立証研究所では、新素材を配合したヘアトリートメントで耐久性の検証を実施。その結果、新素材の成分は1万回の摩擦や洗髪でも残存していることがわかったという。
また、新素材を配合しないヘアトリートメントに比べ、新素材配合のヘアトリートメントで処理した毛髪は、潤滑機能が保持されていることがわかった。