性同一性障害の男子学生はどうなる?毎年一橋大学の学祭「一橋祭」(いっきょうさい)で行われるミスコンテストをめぐり、騒動が広がっている。学園祭の華として開催されるコンテストに何があったのか。
発端はエントリー段階で、性同一性障害の男子学生が出場を申請したことに始まる。6月中旬、構内に貼り出された、一橋祭運営委員会と学生支援課にあてた公開質問状によると、この学生は、エントリーしようとしたが、「戸籍上の性別が女性である者のみ出場できる」という規約に反するということで、委員会から出場を拒否されたのだという。
その後、第三者がこの該当学生と委員会とのやり取りをTwitterで公開。議論が巻き起こり、委員会は、戸籍性別を問うこの要件を撤廃するにいたった。
有名になりすぎて不平等だが委員会は、こうして話題を呼んだことにより、この学生は知名度や話題性の点で他の候補者から抜きんでた存在となり、平等性が保たれなくなったとして、エントリーは認めるものの、書類選考が実施された場合、「最優先で落とす」ことを学生側へ伝えてきたという。
大学側としては、企画広報室を通し、とくに現段階での対応は考えていないこと、委員会の運営・決定であり、ジェンダー問題を放置するというわけではないが、基本的にこの問題には大学が直接関与していないことを発表している。