人気サプリメントだけに注意を老化防止に有効とされる抗酸化作用があることから、アンチエイジングのサプリメントとしても高い人気を誇るビタミンE。ところが、このビタミンEを過剰に摂取すると、骨粗鬆症を起こすリスクが高まることが分かった。
この発見は、竹田秀、慶応大特任准教授の研究チームによるもので、4日付の米科学誌「Nature Medicine」(電子版)に発表された。
これまで、健康な骨をつくるにはビタミンが大いに関係していることはよく知られてきた。なかでもビタミンDが骨粗鬆症の治療にも活用されている。しかし、骨におけるビタミンEの働きは不明で、今回の研究結果は意外な発見だったといえる。
(画像はサプリメントのイメージ写真)
インナービューティにもバランスが肝心!骨は、造骨(骨をつくる)細胞と破骨(壊す)細胞がバランスよく働いて、健康状態が維持される。竹田氏らのチームは、破骨細胞を培養し、そこにビタミンEを加えると、この細胞が巨大化することを発見。
ビタミンEが破骨細胞を巨大化させるたんぱく質の合成を促していると突き止めた。
この結果をもとに、正常なラットに毎日10mgのビタミンEを含んだ餌を8週間続けて与えたところ、骨粗鬆症の症状が見られたという。