女性は肥満や糖尿病の合併症を男性に比べて起こしにくい?
パルミチン酸が悪玉、それと戦う女性ホルモン受容体テキサス大学サウスウエスタン医学センター(米)はチリ大学などとの共同研究で、高脂肪食を取ったときの脂肪酸の代謝および運動機能低下等の肥満に対する男女差にはパルミチン酸代謝が原因であることを明らかにしました。
研究内容はCell Reportsにオンライン版で2014年10月16日から公開されています。
研究内容高脂肪食は肥満と中枢神経系の炎症を引き起こします。
エストロゲンとエストロゲン受容体アルファ(ERアルファ)は閉経前女性を炎症による代謝系の合併症と肥満関連の疾患になることを防御。
今回の研究によると高脂肪食をマウスに与え続けると、体重の増加に雌雄差はありませんでしたが、中枢神経におけるパルミチン酸とスフィンゴ脂質はメスに比べてオスで有意に増加したとのこと。
ERアルファを過剰発現することでパルミチン酸由来の炎症を抑えることも見いだしています。
高脂肪食を与え続けたオスでは筋肉機能が低下したのに対し、メスでは筋肉機能の低下は認められないとのこと。
考察閉経前の女性は高脂肪食による肥満になっても肥満の合併症が少ないことが疫学的に知られています。
今回の研究ではその一つの原因は視床下部における脂質代謝の違いであることが分かりました。
パルミチン酸が悪玉として働くのをエストロゲンやエストロゲン受容体アルファが防御しています。
閉経後には肥満による合併症が増えることが疫学的に証明されていることから、パルミチン酸の産生を抑える薬剤は、肥満の合併症を抑える可能性があることを今回の研究は示唆しています。
【参考】
・Cell Report 文献
Hypothalamic PGC-1α Protects Against High-Fat Diet Exposure by Regulating ERα
http://www.cell.com/cell-reports/fulltext/
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