真皮の空洞化と汗腺の加齢による関係を、資生堂が発表
年齢を重ねるにつれて皮膚の真皮がなくなり、そこに脂肪が付いてしまうという真皮の空洞化を見つけ、空洞化している人ほど顔がたるんで見えることを明らかにしてきたが、その原因はこれまでは不明。
真皮空洞化を防ぐには「汗腺の委縮」がカギになることが今回判明し、さらなるスキンケアへの応用を目指す。
皮膚解析技術を使い研究今回、長年培ってきた皮膚解析技術を応用。体・物の内部を立体的に観察できる技術であるX線-CT(Computed Tomography: コンピューター断層撮影装置)を使い、皮膚の内部の細かい構造を三次元で解析することに成功。
加齢に伴い真皮が空洞化している部位では、「汗腺」が著しく委縮していることを発見。真皮の空洞化と汗腺の委縮の部位が一致することから、真皮の空洞化に汗腺の萎縮が関係していると分かった。
年齢によって、汗腺の位置に変化がある汗腺は真皮の深い部位にあり、そこで分泌された汗が導管を通って肌表面へ送られる。
30代女性の皮膚では汗腺は真皮の最も深い位置。60代女性の皮膚では、汗腺は表皮近くの浅い位置。年齢が重ねるにつれ汗腺が萎縮。それと同時に委縮した部位に皮下脂肪が付いてしまうことで空洞が広がったと考えられる。
国際学会で受賞2016年6月3日にポルトガルのリスボンで開催された皮膚測定の国際学会「40th World Congress of ISBS (International Society for Biophysics and Imaging of the Skin)」で、X線-CT による皮膚の三次元形状解析技術の一部を発表し、最優秀発表賞を受賞。
研究によって、はっきりした肌の老化を改善するためのターゲット。皮膚科学研究の総合的な知見をもとに、資生堂はイノベーションを起こしていく。
(画像はプレスリリースより)
【参考】
※株式会社資生堂プレスリリース
http://www.shiseidogroup.jp
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