「うつ」は甘えじゃない。多忙なママがメンタルを健やかに保つ秘けつ
子育て、仕事、夫との関係、ママ友、PTA、実家の家族、義理の家族、介護…。結婚し、子どもを育てていく過程で、さまざまな関係性のなかで何役もこなし、多くの社会的ストレスにさらされている女性は少なくない。その状態が慢性化するうちに、「うつ」の引き金になることもある。
自らも過去に産後うつを経験。それがきっかけで一般社団法人メンタルヘルス協会認定の「上級心理カウンセラー」資格を取得したメンタルサポート研究所認定講師 今村範子さんに、多忙な女性こそ陥りやすい「うつ」の症状について話を聞いた。
現代のママはなぜ「うつ」になりやすい?
「核家族化が進み、近所付き合いがないことも珍しくない今の時代は、誰しも孤独感を抱きやすいもの。そんな状況に加えて、唯一の相談相手となり得る夫の仕事が忙しく、帰宅が遅い場合などは、悩みを誰にも打ち明けられずに、孤独感から視野が狭くなりがちです」(今村さん 以下同)
実母や義母、親戚など、親世代の女性たちから、「昔はきょうだいが多くて子育てはもっと大変だった」「一人産んだくらいでつらいなんて甘えだ」などの言葉を投げつけられ、落ち込んだ経験を持つママもいるのでは?だが昔と今では根本的な状況が違っている、と今村さんは指摘する。