ひきつけや意識障害などの発作を起こす、子どもの疾患「熱性けいれん」。38度以上の発熱をきっかけになるもので、直面したら気が動転してもおかしくないだろう。
その反面で「短時間で症状が収まり、その後に異常がない場合は受診をしなくてもよい」という情報を目にすることもある。本当に、受診しなくても大丈夫なのか、東京都立神経病院 神経小児科部長の福田光成先生に話を聞いた。
一般的に緊急性が低いケースがほとんどだが、特に初めてのけいれんのときは受診しよう
「熱性けいれんは乳幼児期の子どもによく見られる疾患で、そのほとんどが治療のいらない良性のものです。5分以内にけいれんの症状が治まり、発作が治まった後の子どもに異常が見られなかったら、ほとんどの場合は心配いりません。ただ、熱性けいれんにはまれに危険な疾患が潜んでいるケースがあるので、特に初めてのけいれんの場合は受診することをおすすめします」(福田先生以下同)
具体的に、熱性けいれんを起こすと、どのような症状が起きるのだろうか?
「けいれんとは、脳がコンピュータでいうショートしたようになり、体の筋肉が勝手に動いたり呼びかけに反応できなくなったりする状態です。