安易なマネはNG!グルテンフリーダイエットの本来の意味とは?
(福田先生、以下同)
グルテンフリーは、あくまでも病気を抱えている人が、体調を崩さないようにし、栄養をちゃんと吸収できるようにするための食事法であり治療法で、そもそもダイエット目的のものではないと福田先生は指摘します。
健康な人がグルテンフリーをすると、どうなる?
病気の治療法であるにもかかわらず、実際にはダイエットとしてグルテンフリーを行っている人がいるのはたしか。しかし、『グルテン関連障害』でない人が、グルテンフリーを続けると栄養失調になる可能性も…。
「日ごろの食事にグルテンフリーを取り入れると、ファストフードやパン、麺類などを避けることになり、体重が減ることはあるでしょう。しかし、グルテンフリーを続けることで、体に良い食物も避けてしまう可能性があります。過去の研究結果(※)で、全粒穀物(精製されていない穀物)が冠動脈疾患の発症リスクや心血管死亡率の低下に関連していることが判明しています。グルテンフリーではパンを避けるので、全粒粉を用いたパンも一緒に避けてしまう可能性があるのです。このため、不必要なグルテンフリーは心血管リスクの観点からは推奨されない、とする研究者もいます」