「錠剤の小型化を実現するコンパクタブ技術に関する新たな知見」について 学会発表
大正製薬株式会社[本社:東京都豊島区社長:上原 茂](以下、当社)は、米持悦生教授(星薬科大学薬学部)との共同研究で得られた「錠剤の小型化を実現するコンパクタブ技術に関する新たな知見」について、日本薬剤学会第36年会(2021年5月開催)にて発表いたしましたのでお知らせいたします(題名:イブプロフェンの圧縮成形性の改善に有効な流動化剤の特性解析と選択基準の設定)。
当社OTC医薬品の多くは、医薬品有効成分を複数組み合わせることで優れた効き目を実現しております。なかでもイブプロフェンは優れた鎮痛効果を有し、様々な有効成分と組み合わせて解熱鎮痛薬「ナロンエースプレミアム」や総合感冒薬「パブロンエースPro」などに広く用いられています。しかし、イブプロフェンは1回服用量が比較的多く、低融点、難溶性、流動性が悪いなど物性に難があり、錠剤化が難しい医薬品有効成分です。
錠剤の中には医薬品有効成分の他に、錠剤の強度を確保する、体内での有効成分の放出を助ける等の様々な機能を付与するための賦形剤が添加されています。イブプロフェンのように物性に難がある医薬品有効成分を配合するためには多くの賦形剤が必要となり、錠剤が大きくなるため服用しにくくなってしまいます。