気化するより先に汗を拭き取ってしまうと、なかなか皮膚表面の温度を下げることができません。このため、体内では体温調節が働いた状態が続きます。暑い環境にいるとき、タオルなどで拭き取っても次から次へと汗が流れてくることがあるのはこのためです。また、できるだけ汗を取り除こうとして、力ずくでタオルを使用する行為は、汗腺をいためることになります。
正しい汗の拭き方
タオルを使用する場合は、適切な拭き方をするようにしましょう。自分の不快感を取り除くために、周りへの配慮のためにと、多量な汗をタオルで吸い取ることは効果的ですが、完全に拭き取り過ぎないように注意しましょう。なぜなら、皮膚表面に適度な湿気を保つことが、汗をすみやかにひかせるコツだからです。
また、汗のニオイが心配な方は、軽く濡らしたタオルで拭き取る方法がおすすめです。
汗のニオイ成分が水溶性であることや、皮膚表面に水分を残せる点からも理にかなった方法といえます。
制汗剤の使い方に注意する
汗に関する意識は、年代や男女によって少しずつ異なりますが、特に、成人女性ほど汗には敏感な反応を見せる傾向にあります。その理由として、汗をかく事前の対策で、女性が汗対策に制汗剤を使う割合は、57.4%であるという調査結果もあります。