また、IgE抗体の検出を行なう検査のほかに、1〜2週間の食物除去を行い、症状の改善がみられるかを観察する方法(食物除去試験)などが行われる場合もあります。
牛乳アレルギーの治療
牛乳アレルギーの治療では、必要最小限度の食物除去(牛乳の除去)を行います。アレルゲンである牛乳は除去し、栄養面で牛乳の代替となるような食品をとり入れることで、牛乳アレルギーの症状が発現するのを回避するようにします。症状が出る場合には、補助的な治療として抗ヒスタミン薬や抗アレルギー薬などの内服による薬物療法がおこなわれる場合もあります。
食物アレルギーは、乳児期に発症するケースでは90%程度で自然寛解が期待できるといわれています。一般的には、IgE抗体検査などの結果も踏まえながら、1歳を過ぎたころから、専門医の指導のもとで食物除去の見直しを6か月ごとに行っていきます。耐性の獲得によって自然寛解することを念頭におき、食品の除去は必要最小限度とし、代用食品やアレルゲンでない食品を活用した食事で十分な栄養摂取を心がけることが大切です。
監修:大利昌久
花粉や大気汚染などアレルギーの原因をブロック「オサジ ディフェンスミスト」