一般人の放射線治療の知識は不十分も、メリットの理解は進む 乳がん患者、放射線治療の正しい知識は不十分ではあるが、生活の質は高く満足度も高い
公益社団法人 日本放射線腫瘍学会事務局(JASTRO)は、日本人のがんに関する知識や放射線治療に関するイメージの変化を明らかにすることを目的に、健康成人を対象とした調査を昨年に引き続き実施しました。調査の背景には、がんの3大治療の一つとされる放射線治療の施行件数が他の治療法より少なく、諸外国と比較しても大きな隔たりを認める日本の現状があります。そこで人々のがん治療に関する知識量や情報量、治療に関するイメージを明らかにするために本調査を実施しました。
また、同時期に乳がん患者に対しては、これまで患者目線に立った治療の印象や放射線治療の認知度などについての報告が少なく、国内の実状を明らかにするために調査を行いました。
<調査結果の主なポイント>
【健康成人調査】
◆放射線治療に関する正しい知識がまだまだ不十分であることが明らかに。
◆がんの3大治療のイメージ、放射線治療はわずかだが全体的に良い方へ推移。
◆中でも『治療後も生活の質が保たれる』が昨年と比較して10.1ポイント上昇。
◆「治療期間が短い」や「治療と就労の両立が可能」も5ポイント以上アップ。
【乳がん患者調査】
◆乳房温存手術後に本来必要な放射線治療を受けていない人が1割超。