一般人の放射線治療の知識は不十分も、メリットの理解は進む 乳がん患者、放射線治療の正しい知識は不十分ではあるが、生活の質は高く満足度も高い
、全切除術を実施した人は46.3%(143人)でした。乳房温存手術後には原則的に放射線治療を追加することが必要ですが、乳房温存手術を受けた患者154人のうち、放射線治療を受けていない人の割合は13.6%でした*(図5)。
図5
■乳房温存手術後に放射線治療が必要であることを知った時期「診断から手術までの間」が最多
乳房温存手術後は標準治療として放射線治療が必要であることを知った時期は、「乳がん診断から手術までの間に知った」が72.1%と最多で、「乳がんになる前から知っていた」は11.7%に留まりました。また、「乳がん手術後に知った」が9.7%いたほか、「今まで知らなかった」は6.5%いました(図6)。
図6
■乳房温存手術後に放射線治療が必要であることの情報源、乳腺外科医からが80.3%と最多
乳房温存手術後に放射線治療が必要であることを知っていた人を対象にどのように情報を得たのか訊いたところ、一番多かったのが「乳腺外科医から聞いた」80.3%で、次いで「テレビ・インターネット・本・新聞などの医療機関以外の情報」22.9%、「放射線治療医から聞いた」は9.2%でした。広報活動などを通じて、患者の放射線治療のリテラシー向上を図る必要があると思われます(図7)。