約6割が「抗菌薬・抗生物質はウイルスに効く」と誤解 コロナ禍でも体調不良時に「休まない、休めない」人が5割 抗菌薬意識調査レポート 2021 発表
感染症治療の切り札といわれる抗菌薬が効かない薬剤耐性(AMR)の問題が世界中で深刻化しています。日本でも「薬剤耐性菌」によって2017年に国内で8,000人以上が死亡したとの推計が出ており、深刻な影響が懸念されています。薬剤耐性(AMR)の問題は抗菌薬・抗生物質の不適切な使用が一因であり、その対策として私たちにできることは、抗菌薬・抗生物質の知識や理解を深めて正しく使うことです。
AMR臨床リファレンスセンターでは、今年度も一般の方700人を対象に「抗菌薬・抗生物質に関する意識調査」を行いました。その結果、日本人の抗菌薬・抗生物質や薬剤耐性への知識が未だ不十分であることが見えてきました。また、コロナ禍の経験を通じて、体調不良時の対応の変化やどのような情報を信頼しているのかといった感染症に対する行動が見えてきました。
抗菌薬意識調査レポート 2021
http://amr.ncgm.go.jp/pdf/20211004_report.pdf
■調査 SUMMARY<サマリー>
抗菌薬・抗生物質の正しい知識を持つ人の割合は低い
「抗菌薬・抗生物質はウイルスには効かない」
正しい知識を持っている人は18.0%
薬剤耐性対策への意識は不十分
約8割の人が薬剤耐性菌に感染する、するかもしれないと思っているが
約6割の人は何も対策を取らないと回答
感染対策に対する行動変容が見られる
体調不良時に「休む」