「免疫老化」に朗報、FPPによる予防戦略となる新たな知見を発表
また、脳血流の低下を有し、認知症のハイリスクグループとして知られる電磁波過敏症患者においては、脳血流改善および認知機能向上が認められ、『電磁波過敏症の治療法』として米国特許商標庁に、『電磁波過敏症を治療するための医薬組成物』として日本国特許庁に登録されています(3)。
FPPは、身体の防御機構および認知機能を維持するためのツールとして期待されています。
■免疫と老化
免疫とは、外敵となる細菌・ウイルスなどの微生物や異物から、自分たちの身体を守る機能です。この免疫機能には、自然免疫と獲得免疫があります。自然免疫は、細菌やウイルスなどの侵入者に対して、好中球やマクロファージなどの貪食細胞がいち早く感知し取り除くため、生体防御の最前線を担います。一方、獲得免疫は、リンパ球が中心となり、過去に排除した異物の記憶能力を有するため、同じ病原体に出会った時に病原体を効率的に排除する役割を担っています。
しかし、免疫機能は、運動能力・視力・聴力と同じ様に加齢により衰え、病原体に対する抵抗力が弱くなり、これを「免疫老化」と言います。免疫老化は、過剰/慢性的な炎症反応や免疫細胞(Tリンパ球の減少など)による獲得免疫反応の機能低下が起こり、代謝性疾患・がん・自己免疫疾患などの加齢性疾患を増加させることが知られています。