日本の歯科医師たちによる、カンボジア国内の子どもたちの虫歯を減らすプロジェクトが2024年11月に発動!~カンボジア政府と協力して、虫歯のない世界を目指す~
◆地方郊外の農村地区における虫歯の状況
2024年にNPO法人Brush ASIAが視察を行なったのは、プレアヴィヒア州というアンコールワットから車で3時間ほどの農村地区。同州には歯科医師が数名のみ存在し、あとは歯科技術士(無資格者)が治療を行う歯科医院が点在するのみです。日本において保健衛生活動を担う保健所に相当する保健センターがカンボジアにも存在しますが、最寄りの保健所まで車で1時間以上かかるなどアクセスも悪く、受診率が極めて低い状況です。これらの背景から、一度虫歯の痛みに苦しむと生活できないほどの状態にまで陥り、呪術師による祈祷に頼るほどの状況が今なお多く存在します。
そんな地方において虫歯予防の仕組みを浸透させることは極めてハードルが高いといえますが、今なお苦しむ住民たちの未来を変えるためには、国が主導する仕組みづくりが必要であり、そのためにも、まだまだ外部からのサポートが必須だと考えられます。
地方の保健所に歯科医師は10年来ていないとのこと
◆代表歯科医師の想い
NPO法人Brush ASIAの代表を務める医療法人大倉会たきかわの森歯科クリニック院長である歯科医師・歯学博士の長谷川正和は、10年以上前よりアジア諸国にてフィールドスタディーを繰り返し、現地歯科医師たちと議論を繰り返してきました。