抱き癖がついてしまった!? ママの疑問に助産師がアドバイス!
「気軽に専門家に質問ができて、さらに返信も早い」とママから日々感謝の声が寄せられているベビーカレンダーの人気コンテンツ【助産師に相談】の掲示板。その中から特に注目をあつめた質問の内容を一部抜粋してご紹介します。今回は、抱き癖に関するご質問です。
Q.抱き癖をつけると良くないですか?
明日で生後1カ月になる男の子がいます。
朝から夜まで良く泣きます。顔が真っ赤になり、かすれた声になるまで一度泣きだしたら止まりません。見ていると可哀想ですし、結構大きな声で泣くため虐待と思われないかと心配になるため、すぐ抱っこしてしまいます。降ろすとなかなか寝ないため、何もできず、トイレすらあまり行けない状況です。
周りからは抱き癖がついたんだよと言われますが、やはり抱き癖をつけると良くないですか? 首がすわれば保育園に預ける予定なので、それまではできる限り向き合ってあげたいのですが、あまり抱っこはしないほうが良いのでしょうか?
高塚あきこ助産師からの回答
基本的には、抱き癖は気にせず、お子さんが欲するときに欲しただけ抱っこしてあげて大丈夫ですよ。成長とともに、お子さんご自身が周りの物に興味が出てきたり、ひとりでゴロンして遊ぶようになりますよ。
※参考:ベビーカレンダー「助産師に相談」コーナー
※診断や具体的な治療については医師の指示にしたがってください
抱き癖って何?
「抱き癖」という言葉は、1946年にアメリカで出版された「スポックマン博士の育児書」に書いてある理論をもとに使われるようになった時代的背景があります。この育児書では、子どもの自立を促すために、泣いても抱っこせずに泣かせたほうがいいとする理論を推奨していました。世界的なベストセラーになりましたが、この育児書にある多くの理論に医学的根拠はなく、子どもの成長発達にとって有害であることが近年の研究でわかっています。
この育児書が和訳され、日本国内で出版された1960年代以降、子どもの自立を促すための育児論が正しい育児方法かつ一般的な育児方法として、子育て世代へ広がりました。そのため、当時の子育て世代から現代の子育て世代へ、抱き癖は悪いものという認識が引き継がれているところがあります。抱っこに奮闘する子育て中の親に対して、祖父母世代から「抱き癖がついたら大変だよ」