子育て情報『妊婦はあお向けに寝ないほうがいい!? 注意すべき「仰臥位低血圧症候群」とは』

妊婦はあお向けに寝ないほうがいい!? 注意すべき「仰臥位低血圧症候群」とは

胎児は一時的に酸素不足になっても、生命維持に大切な脳や心臓への酸素供給を優先させることができるので、母体が直ちに左側臥位になることで症状が消失すれば、胎児もいつも通りの状態に戻ります。胎児の酸素不足が重症化すると、胎児機能不全が起こる可能性があります。胎児機能不全とは、子宮の中で過ごす胎児が元気とはいえない状態のことです。

仰臥位低血圧症候群はどの妊婦さんにも起こり得ますが、母体だけでなく胎児の健康状態にも影響するため、予防的に過ごすことが大切です。

仰臥位低血圧症候群が起こりやすい状況と対応

【自宅】
自宅で寝転んでくつろぐときは、抱き枕や大きめのクッション、丸めた布団などを利用して仰臥位以外の楽な姿勢で過ごしましょう。あお向けに近い姿勢で過ごすときは、母体腹部の右側にタオルやクッションを置くなどの工夫をしましょう。

【病院】
妊婦健診の際に、平らなベッド上に仰臥位のまま腹部エコーをおこなうことがありますが、診察中に気分が悪くなったら、すぐに医師へ伝えましょう。また、胎児心拍や陣痛を測定するモニター中に仰臥位低血圧症候群を予防するため、セミリクライニング(頭部側を30度程挙上した状態)でモニターをおこなうところや、母体腹部の右側にタオルやクッションを置くなどの工夫をするところがありますが、体勢や胎動の影響で予防しきれないこともあります。
モニター中に気分不快があれば、すぐにナースコールなどで助産師や看護師へ知らせましょう。

【歯科医院】
妊娠中の歯科検診や歯科治療は、早産や低出生体重児予防に大事だといわれています。妊婦を対象とした治療に慣れている歯科医院であれば、仰臥位は避けて、背もたれの角度を調整し、こまめに休憩をとれるように対応してくれるでしょう。受診の際には、妊娠中であることを伝え、途中で気分不快などが起きた場合には、遠慮なく歯科医師や歯科衛生士へ伝えましょう。

【美容院】
利用する際に妊娠中であることを伝えましょう。シャンプー中などに途中で気分不快などが起きた場合には、遠慮なく担当の美容師へ伝えましょう。あお向けの姿勢で気分不快などが起きたら、直ちに左側臥位になれるよう、事前に伝えておくのもいいでしょう。

【その他、サロンや運動施設など】
妊婦を対象にしたリラクゼーションサロンや運動施設では、仰臥位低血圧症候群について予備知識がないこともしばしばあります。

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