妊婦はあお向けに寝ないほうがいい!? 注意すべき「仰臥位低血圧症候群」とは
施設情報や口コミなどで事前に情報収集し、予防的に対応する体制が整っていない、あるいは仰臥位低血圧症候群について伝えても理解を示してくれない場合は、母子のためにそのサロンや施設は利用しないという判断も大切です。
まとめ
仰臥位低血圧症候群は、おなかの膨らみが大きくなってきたら、どの妊婦さんにも起こり得ます。日常生活の中で予防的に過ごすことで、また、もしも症状が起きたときの対応の仕方を知っていれば、特に大きな影響を与えることはありません。ただし、仰臥位低血圧症候群の悪化は、母体だけでなく胎児の健康状態にも影響しますので、仰臥位低血圧症候群の予防法や対策をしっかり知ったうえで、妊娠生活を送ってください。おなかが大きくなることで、自然と自分にとって楽な姿勢を取るようになってきますが、背中の右側を圧迫する姿勢は、普段から避けるようにするといいですね。
参考:
・産婦人科診療ガイドライン産科編2017
・妊婦スポーツの安全管理基準日本臨床スポーツ医学会誌 Vol. 13 Suppl., 2005
・最新産科学正常編著:荒木勤文光堂
・最新産科学異常編著:荒木勤文光堂
・日本救急医学会
・日本自己血輸血学会
監修者:医師 三鷹レディースクリニック院長 天神尚子 先生
日本医科大学産婦人科入局後、派遣病院を経て、米国ローレンスリバモア国立研究所留学。その後、日本医科大学付属病院講師となり、平成7年5月から三楽病院勤務。日本医科大学付属病院客員講師、三楽病院産婦人科科長を務めた後、退職。
2004年2月2日より、三鷹レディースクリニックを開業。
著者:助産師 古谷真紀
一般社団法人産前産後ケア推進協会プロジェクトリーダー
大学病院勤務を経て、2015年より現職。妊娠中や産後の女性のココロとカラダの相談、ママパパ&赤ちゃんのちょっと気になるコトに日々応えています。