虫よけの選び方と使い分け方法は?【3児ママ小児科医のラクになる育児】
東京衛生病院小児科の保田典子です。私生活では7歳5歳3歳の子育て中です。夏も本番、本格的な暑さが続いていますね。今でも十分多くいますが、8月後半になるともっと増えてくる「蚊」。子どもは蚊に刺されやすいので、憂うつな季節ですよね。今回は赤ちゃんと虫よけについて解説したいと思います。
虫よけの種類を知りましょう
虫よけには大きく分けて3種類あります。
1. ディート
ディートは昔から使われている虫よけです。蚊が嫌がる成分で、塗ったところに蚊がとまれないので刺すことができません。塗っていないところには蚊がとまれちゃうので、まんべんなく塗るとより高い虫よけ効果が得られます。
神経毒性があるため、使うことを躊躇される方も多いですが、昔からさまざまな毒性の研究がされていて、決められた使用法を守れば安全に使えると私は考えています。ディートは生後6カ月未満の赤ちゃんには使用できず、生後6カ月以上でも使用量に気をつけなければいけません。
2. イカリジン
イカリジンはここ数年前から日本で使われるようになった虫よけです。新しいイメージですが、ドイツでは20年ほど前から使われています。ディートは虫よけとしてかなり万能な効果がありますが、イカリジンは効果がある虫の種類がディートより少ないですが、イガリジンは使用制限がなく、ディートと同様の効果が得られると研究結果が出ています。
3. ハーブ
ハーブ系の薬は虫が嫌がる匂いのハーブをいくつか組みわせて作ってあります。
商品によってハーブの組み合わせが違うので、好きな香りのものを選んで使うというのも良いでしょう。「虫が嫌いな匂い」というものなので、使ったら確実、というほどではないと思っていてください。
赤ちゃんに虫よけを使うときは
ディートは生後6カ月未満の赤ちゃんには使えませんが、ハーブだからといって赤ちゃんに安全というわけではありません。私はアロマテラピーアドバイザーの資格を取ったことがあるのですが、生後6カ月未満の赤ちゃんはアロマも大人と違う濃度で使用します。イカリジンは生後6カ月未満でも使用可能です。
たとえば、ベビーカーで外出するときは蚊よけカバーをつけたりするなど物理的に防御したり、服の上に虫よけを使うなど工夫しましょう。