妊活中の人間関係~誰にも打ち明けないと決めた妊活のこと~
職場の人との関係
職場は男性が多く、そんなにフランクな仲ではなかったのですが、個人的なことはほとんど聞かれないので気楽でもありました。一度飲み会の席で「子どもは作らないの?」と聞かれたことがありました。「まあそのうち」など適当に流しましたが、不意打ちのダメージは大きかったです。
通院するときは、仕事が終わってから診察に向かいました。ところが人工授精では、急に「明日の朝に人工授精をしよう」と決まることがあります。そうなると仕事を遅刻しなければならず、不妊治療のことは職場には一切話していないので、「猫を病院に連れて行く」と嘘をついて遅刻していました。その罪悪感と、効果の出ない人工授精に打ちひしがれることもありました。
誰にも話さないと決めたのは、例えば、独身の友人に話したとして、その独身の友人が結婚して私より先に妊娠したとしたら、私もやり切れないし、友人のほうが申し訳なく思うだろうという理由もありました。
今になれば、そこまで先回りしなくてもと思う部分があるのも本音です。でもそれは、2人の子どもを育てている今だからこそ言えること。当時の記録を読んでいると、正解が見えず苦しくなります。難しい問題と向き合い続けたのだなと、妊活中の自分を素直に労いたいと思います。
著者:ひらたかおる
二児の母。趣味はメルカリと写真。自分の備忘録と、いつか誰かの役に立つことを願って妊活中からブログを続けている。2018年から、自身の妊活や子育てでの経験をさらに活かすべくライターとして活動している。