2人目を産んでよかった!障害を持つ娘が「お姉ちゃん」になった日
わが家の長女は障害を持っています。そのため私自身、その後の妊娠や出産に対して恐怖心を持っていました。それでも、2人目を産みたいと決意。次女が生まれた日、長女の姿を見て、産んでよかったと心底感じたときの話をお伝えします。
2人目を産むかどうか悩む日々
1人目出産時は33時間におよぶ難産で、母子ともに危険な状態に陥りました。なんとか命は取り留めたものの、長女には障害が残り、私も自律神経失調症や原田病などを患いました。
そのため、妊娠や出産に対する恐怖心があり、なかなか2人目を授かりたいという思いになれないまま、日々が過ぎていきました。しかし、自分の年齢的なことや、長女がひとりっ子のままでいいのかと考えたとき、徐々に2人目出産に向けた気持ちが沸いてきました。
赤ちゃんの誕生を楽しみに待つ長女
「今度出産するときは、命を落とすかもしれない。また障害を持つ子が生まれるかもしれない」という不安を抱きつつも、長女にきょうだいを産んであげたいという気持ちが強くなり、2人目の出産を決意しました。
そして、すぐに妊娠。先生とよく相談し、家族にも産後のフォローをお願いしました。そのころ、長女は2歳。「お姉ちゃんになるんだよ」と何度も伝えると、私のおなかを触ったり声をかけたりして、赤ちゃんの出産をとても楽しみにしていました。
2人目を産んでよかった!
妊娠後期、長女は「赤ちゃんのお世話をしたい」と言って、人形で赤ちゃんのお世話の練習をしていました。出産当日、家族と一緒に長女も産院へ。「もうすぐお姉ちゃんになるね」と話すと、ニコニコとしてうれしそうにはしゃいでいました。私自身も「2人の子どものために頑張ろう」と勇気が出ました。
そして出産。待ちに待った赤ちゃんとのご対面。不思議そうな表情で、赤ちゃんを見つめる長女。
長女は赤ちゃん返りをするときもありましたが、ぐんとお姉さんらしくなって、赤ちゃんのお世話を一緒にしてくれました。
やさしく赤ちゃんの頭をなでたり、妹を思いやる姿はほほえましく、きょうだいを産んでよかったと心底感じました。
著者:石原みどり
知的障害を持つ子どもと口唇口蓋裂を持つ子どもの母。波乱万丈で大変なこともあるが、子どもたちと幸せいっぱいに生活している。経験を踏まえ、子育てに関する情報を発信中。